厚生労働省によれば、平成19年度に仕事のストレスが原因で
うつ病などになり労災が認められた数は、前年度比1.3倍の
268人で過去最多となった。過労による自殺(未遂も含む)も
81人で過去最多を更新。今や「サラリーマンの4割はうつ病か
その予備群」と言われるほどで、「うつ病は心の風邪」という
言葉もすっかり定着した。
もちろん、「うつ病を軽んじてはいけない」
「誰でもなる可能性があるという意味では風邪という概念は大切
だし、節制すれば治るという意味でも良い表現だ。しかし風邪の
ように1週間程度で治る病気ではありません。軽く考えるのは
非常に危険。慢性化しやすい病気ですし適切な治療を受けなけれ
ば命にも関わるという意味で、うつ病は”心の糖尿病”という言い
方もあります」
実際、従業員がうつ病になったとき企業に与える影響は、風邪
とは比べものにならないくらい甚大だ。数週間から数ヶ月休むこ
こともある。その間休んでいる従業員の仕事を誰かが肩代わりし
なければならないので、周りの従業員の負担も増す。その負担が
過重な場合、下手すると周りの従業員もうつ病になってしまうこ
とのも考えられるのだ。”うつ病は伝染する”と言われる所以だ。
新規採用や派遣の活用で穴を埋めることは可能だが、当然人件費
の負担が重くなる。
見過ごしは死活問題に発展する危険もある
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