非正規社員の増加や成果主義の導入でモザイク化する職場。一体感
をどう取り戻すか。電子分品王手のアルプス電気は2006年、社内
運動会を14年ぶりに復活した。ベテランと若手、国内と海外、正規
と非正規、本社とグループ会社。モザイクのピースが溶けあい、童心
に帰ってイベントを盛り上げた。
「かんばれー」「もう少し」「キャー」ー2007年10月20日
、宮城県利府町の総合体育館ホットハウススーパーアリーナに歓声が
響いた。オレンジやピンク、紫などのTシャツを着た男女が、リレー
や玉入れ、応援合戦に熱中した。
参加したのはアルプス電気グループの十歳代から六十歳代の社員
3、200人。海外事業所からも300人が駆けつけ、8つのチーム
に分かれて真剣勝負を繰り広げた。片岡社長が「殿様」に扮装し笑い
を誘う場面もあった。
アルプス電気の社内運動会はバブル崩壊後、経費削減の一環として
92年を最後に中断されていた。しかし「グループの一体感を感じら
れるイベントを再会してほしい」という労使双方の声を受けて06年
に復活、07年にも開催された。今後は2年に1度、開催地を変えて
開くことにしている。
社内運動会「アルプスワールド」の費用は全額会社持ちで、運営
はイベント会社などを使わず社員の手作り。車載電装事業部、コンポ
ーネント事業部などの5事業部と本社部門、海外、グループ企業の
アルパインの8チーム対抗で競技する。
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